キルタイムコミュニケーション / 淫触の生き餌 ~成れ果てへと変わりゆくオトメ~
1,100円
状態異常と人体改造を煮詰めて、心の折れる瞬間を喰らう!!無慈悲な作家ゴ太郎初単行本!!!!
エロは、魔物や人や触手による凌辱であるが、どのエピソードも共通しているのは、絶望というのも生ぬるいほどの地獄のなかで果てるヒロインたちの話である。石化という目に見える変化のみならず、叫び狂うヒロインの台詞、無様な命乞いや罵り声などの生々しい浅ましさなど、テキスト面においても容赦なく「救われない」を演出し尽くす。
そのため、石化した四肢が砕かれるくらいで、派手な流血やグロテスクな欠損など所謂グロテスクな表現ははないにも拘わらず、トップクラスのダークさを誇っている。いわば、精神的リョナの追求ともいえるべきその作風は、ユニークな苦みのエロを提供してくれる。悪い方向へとドミノ倒し的に転がり落ちてゆく展開は、バッドエンド好きにはたまらない、唯一無二の作品群となろう。
さて、その中で2作あえて選ぶならば、「抗魔の聖女、何一つ守れず石化膨乳イキ狂い」「騎士の誇りに誓って…」である。
「抗魔の聖女~」は、呪い耐性の強い聖女様が、魔族に犯され苗床にされる話である。身体以上に胸が膨らませられる膨乳+石化も組み合わせており、シチュもプレイもハードファックな内容となっている。描写ばかりに目を引きつけられるが、ヒロインの堕ち方・絶望の仕方も見逃してはならない。
タイトルに「何一つ守れず」とあるが、これは仲間や自分を守れなかっただけにとどまらない。さらに一歩踏み込み、聖女様の根幹ともいえる部分が砕かれており、考え抜かれた完全敗北が美味しい。
「騎士~」では、騎士団長ヒロインが魔族に襲われたことをきっかけに、部下たちの性処理ペットになる。メインは人間による昼夜問わずの輪姦であり、文字通り休み無く犯される。ヒロインは騎士団に残るために苦境に甘んじているわけだが、彼女の姿は健気さよりも、情けなさや無様さといった方が近い。このあたりの暗い描き方も独特の味わいである。