この作品は、主人公の母・母の姉・母の妹という3姉妹との同居生活を通じて様々なエッチをしてしまう物語です。そうした年の離れた女性たちと様々なHができるのはいいのですが、私にとってこの作品は評価するのが非常に難しい作品でした。
良い点は、登場する3人の女性全てが血縁者であるだけでなく、実母をメインヒロインに据えている点です。近親相姦作品というタブー物は一般受けしにくいため、セールス的に厳しい面があると思います。そうした作品を世に送り出してくれただけでも価値はあると思います。また、大人っぽい作風の絵柄やリアルな家族関係を描いた舞台設定が相まって、他では味わえない雰囲気を味わえたのは良い点だと思いました。
しかし、そのリアルな雰囲気に拘りすぎたせいか、疑問や残念に感じた部分も結構あったのです。肝心の実母が「息子にいい大学に入って欲しいと願う教育ママ」であることから、常に息子に対して厳しく接するため、主人公が実母に対して「女性の魅力」を覚えてしまう理由が私にはわからなかったのです。(その点はシナリオでもっときちんと描くべきだったと思います。)また、母の妹はこちらをからかってばかりいるので、こちらも魅力を感じにくかったわけです。また、独特の濃い絵柄が災いしてか、この2人が常に怒っているように見えるのも残念でした。そのため、私には主人公に対して常に助け船を出してくれる母の姉「木綿子」にしか魅力を感じる事が出来ませんでした。
また、Hシーンにも疑問を感じる部分がありました。Hシーンにおいて何パターンか用意されている顔の表情と、キャラクターの台詞の内容が微妙に符合しないのです。なので女性が絶頂を迎えて恍惚に至る瞬間の台詞なのに表情が合わなくて盛り上がりきれない事が何度もありました。こうした点だけでも、もう少し配慮して丁寧な仕事をしていれば、高い評価を得る事が出来た作品なのではないかと思いました。